コーディネーター

各支部会員発表

Maxillofacial analysis
~ 予知性のある包括的歯科治療をめざして~

《01-コンベンショナル-1》日曜日10:00~10:25長:木原敏裕先生

内山 徹哉( 東京都港区開業 東京SJCD)

知性のある治療を患者に提供することは歯科医師の最も重要な責任であり、同時に臨床家として歯科治療を行っていく限り向き合っていかなければならない宿命でもある。
に咬合再構成を伴う口腔内の大幅な構造改変を必要とする症例おいて、その予知性を獲得するためには包括的診断能力と、実際に自分の考える理想像を具現化できる技術が必要になる。
回、包括的歯科治療における診断方法と、それにより導き出された治療目標をいかにして口腔内に移し替えていくのかを実際の症例を通じて説明していく。


MI concept therapy

《02-コンベンショナル-2》日曜日10:25~10:50長:木原敏裕先生

高橋 忠弘 ( 石川県金沢市開業 北陸SJCD)

婦健診の際に局所に進行した歯周病を認めた36 歳女性の患者。妊娠中ということもあり、当初より積極的治療を控え、極力保存的な治療を行った。咬合の不調和による歯周病の増悪が考えられた為、矯正科医に依頼し咬合の改善を試みた。その間、第二子の妊娠出産等により治療の一時中断を余儀なくされたが、TBI やディプラーキングなどを適宜行い、最後は本人の弛まない努力により歯周の状況が改善した。矯正治療後は補綴等による治療もほとんど行わず、咬合調整やレジン充填等MIにより最終的な咬合の安定及び歯周組織の安定を試みた。


咬合面再構成における下顎前歯部へのアプローチとその重要性
~SJCD コンセプトを学んで4年、少しずつ見えてきたこと~

《03-コンベンショナル-3》日曜日11:00~11:25長:鈴木真名先生

米田 晋也( 大阪府東大阪市 りょうき歯科クリニック勤務 京都SJCD)

ら行う治療の結果に対する永続性を求めてSJCDの門を叩いたのが4 年前。諸先輩方の審美と機能を兼ね備えた症例と比較するとまだまだ物足りなさを感じることが多い。そんな自分の詰めの甘さの一つとして「下顎前歯部へのアプローチ」があった。
顎前歯部は咬合崩壊症例においても最後まで天然歯が残存するケースが多く患者術者両者にとって治療対象として、ともすれば見落としがちな部位である。ただこの部位に手をつけるか否かが治療のクオリティーを左右するケースは少なくないと思われる。
回提示させて頂く症例は39 歳男性、カリエスとぺリオのリスクを併せ持つ咬合崩壊症例である。本症例の咬合再構成を通して下顎前歯部へのアプローチとその重要性について考察したので報告したい。


矯正医とのインターディシプリナリー

《04-コンベンショナル-4》日曜日11:25~11:50長:鈴木真名先生

川畑 正樹( 鹿児島県枕崎市開業 福岡SJCD)

列や咬合の不正は、日常の歯科治療を複雑にさせる要因となっている。成人の矯正症例の中には、すでに多くの歯冠修復処置が行われており欠損の存在などにより病態が複雑となっていることも多い。
た患者の心理的な面からは、矯正治療の希望理由は多岐にわたり審美的要求も高いように思う。診断からは外科矯正が検討されても同意は得られない場合も多く固定源や修復法・補綴設計を考慮すると通法の矯正治療とは異なったアプローチが必要となる。当然矯正治療終了後の修復治療をふまえ種々の配慮が必要となり、そのため修復を行う担当医と矯正医との綿密な治療連携が望まれる。
回、治療目標の設定の段階から矯正医と連携して取り組んだ症例について最終補綴修復から8 年の経過をふまえ報告したい。


矯正治療によりアンテリアガイダンスを獲得し咬合の安定を目指した症例

《05-コンベンショナル-5》日曜日11:50~12:15長:鈴木真名先生

河合 竜佐( 高知県土佐市開業 四国SJCD)

合崩壊症例において、我々歯科医師が与えた治療咬合が長期に安定することは、患者と歯科医師にとって共通のゴールである。そのための要件として、①適切な下顎位(咬合高径、水平的な位置)②アンテリアガイダンスの確立(円滑な下顎運動)③バーティカルストップの確立(下顎位の維持)について考慮しなければならない。8020達成者の咬合状態、骨格パターンを調査した論文によると咬合支持の有無だけでなくガイダンスの有無が歯の残存と大きく関係していることが報告されている。つまり歯列不正によりアンテリアガイダンスが欠如している場合は、矯正治療にて改善することが重要である。また欠損においてはインプラントの埋入が可能であれば、強固なバーティカルストップが確立されると同時に歯列弓の連続性も保たれる。また良好な臼歯部咬合面形態を付与することにより咬頭嵌合位は長期にわたって安定する。これらの要件は相互に関わり合っていて、どれか一つが欠如しても治療咬合の長期安定は望めないと考えられる。
回、歯列不正による環境改善を行わずに歯科治療を繰り返し、咬合崩壊に至ったと考えられる患者を、矯正治療と補綴治療により咬合再構成した症例を発表して、皆様のご意見とご指導を頂きたいと思います。


機能との調和を目指した審美修復治療

《06-審美修復治療-1》日曜日13:15~13:40長:土屋賢司先生

岩田 淳( 奈良県橿原市 松川歯科医院勤務 大阪SJCD)

美修復治療を行うにあたっては、顔貌の構成要素としての口元を単に美しく見せるということだけではなく、機能回復と残存組織の保全も当然必要とされる。
のためには手技手法はもとより、的確な診査診断と、審美・機能・構造・生物学的要因を考慮した治療ゴールのイメージと補綴設計が求められる。今回の発表ではポーセレンラミネートベニアを中心に考察した審美修復治療の症例を提示し、初診時からどのような治療ゴールをイメージし治療を行っていったかを述べさせていただきたい。


前歯部開咬に対する修復治療の一症例

《07-審美修復治療-2》日曜日13:40~14:05長:土屋賢司先生

添島 義樹( 熊本県熊本市開業 熊本SJCD)

復治療の目的は、顎口腔系の不調和に対して機能、構造、生物学的恒常性を改善し維持していくことにあるが、患者の審美的要求に対しても応えていかねばならない。
者は30 歳の女性で前歯部の審美障害を主訴に来院。上下前歯部が離開した前歯部開咬症例であった。前歯部開咬は発音障害や舌の悪習癖に関与し、アンテリアガイダンスの欠如による臼歯部の負担過重や顎関節の不調和を惹起するする可能性がある。また上下前歯切端の離開が著明な場合は、審美性を損なう原因にもなる。開咬の成因としては胎生期の発育障害、骨格の異常、口呼吸などが挙げられるが、上下前歯切端が完全に離開しているような咬合関係を正常な被蓋に改善する際には外科的、矯正的アプローチが必要となる。
回、患者の有する歯列弓と舌の大きさとの不調和から生じたものと思われる前歯部開咬症例に対して外科的、矯正的アプローチ後に修復治療を行った症例を提示する。諸先生方のご指導、ご助言を仰ぎたい。


SJCD コンセプトに則った、フルマウスリコンストラクションの1症例

《08-審美修復治療-3》日曜日14:05~14:30長:南 昌宏先生

青山 貴則(北海道岩内郡岩内町開業 北海道SJCD)

能的、審美的問題の解決を目的とした全顎的歯冠修復治療は、SJCD が示すフローチャートに則って治療を行っていくことが成功への鍵となってくる。特に術前における診査、診断は最も重要なポイントであり、ここで取り上げる診査項目、診断基準が治療ゴールの良否を大きく左右する。その後、治療計画の立案を行った上で治療開始となるが、この段階でもそれぞれのステップにおける再評価を確実に行うことが、臨床上重要であると自分自身深く認識している。
回、審美障害を主訴として来院された患者さんに対しSJCD コンセプトに則って治療を行った症例を報告したいと思う。患者は61 歳女性で、歯肉退縮による審美障害を訴えて来院した。主訴は審美障害であったが、下顎(両側、片側?)臼歯部欠損が存在していることから、バーティカルストップの損失、残存歯への過重負担などの機能的な問題点がいくつか見られ、審美的問題を加えて全顎的観点から治療が必要な症例であることが確認できた。
こで、診査、診断の段階から同世代の歯科技工士とディスカッションを繰り返し行うことにより審美的側面、機能的側面それぞれに対する問題点の解決策を検討し治療計画を立案した。そして、インプラント治療によるバーティカルストップの構築、プロビジョナルレストレーションステージでの顎位の安定、適切なアンテリアがンダンスの確立、歯周組織との調和等を確認の後、最終修復物によるフルマウスリコンストラクションを行っている。結果として機能的、審美的問題に対して一定の評価が得られたが、本症例を振り返ることにより診査、診断の妥当性、各々のステップにおける妥当性について再確認を行いたと思う。


Interdisciplinary approach to Esthetic and
Functional improvement on SJCD guideline

《09-審美修復治療-4》日曜日14:30~14:55長:南 昌宏先生

木村 卓哉(兵庫県神戸市開業 大阪SJCD)

ばしば我々はどのように治療を行っていけばよいのかについて苦慮してしまうような非常に複雑なケースに遭遇する。しかし一見そのような複雑な症例でも、それぞれの専門的知識と経験をもつチームメンバーと共に、いままで学んできたEsthetic・Function・Structure・Biology というSJCD の修復補綴治療におけるガイドラインと共通の治療ゴールに基づき治療にあたることで、確実で永続性のある治療結果を導くことができると考える。
回は複雑な条件を抱え、審美改善および機能回復を考慮した治療した症例を提示したいと思う。


顎位の考察を含めた包括的アプローチにより審美的改善が認められた症例

《10-審美修復治療-5》日曜日15:15~15:40長:南 昌宏先生

中村 茂人(東京都中央区開業 東京SJCD)

美修復治療の『審美』とは、下顎位や顎関節、口腔関連筋群、咬合といったマクロの評価から、歯頚ラインの設定、歯周組織との調和、マージンの適合、補綴物の色調や形態等のミクロの評価まで包括的な項目をクリアーしてこそ、はじめて結果として得られる『機能美』といっても過言では有りません。つまり考慮しなければならない事は無数にあり、これら全てを最初か ら予測するのは、大変難しい事です。そこで重要となるのが問診や診査によって得られる情報から『なぜ、この様な状態に陥ったのか?』といった原因論を考察し、それに対する治療予測を立てて次のステップにいくこと、そして再評価を繰り返して治療ゴールを目指す事であると思います。
回の発表させていただく症例は、主訴がガミースマイルと正中離開でした。様々な診査の上で、医原性にて正中離開や顎関節症状、神経筋機構の不調和を来していると思われました。診査診断から先ず治療予測をたてて、その後マクロからミクロまで再評価を繰り返し、ステップごとに治療を進めた結果、考えていた以上の変化が認められた症例です。 機能』と『審美』を追求した結果として、『機能美』が得られたと推測する症例を考察とともに報告させていただきます。SJCD の先生方、ご指導の程宜しくお願い致します。


インターディシプリナリーアプローチにおける治療ゴールの考察
-多数歯の先天欠如を伴うクラス3症例-

《11-インプラント-1》日曜日15:40~16:05長:伊藤雄策先生

相宮 秀俊(愛知県名古屋市 医療法人至誠会 二村医院勤務 名古屋SJCD)

科医療の目的は、機能性、審美性が確保され長期的に維持されていくことである。そのためには安定した上下の顎間関係、臼歯の咬頭対窩の関係で確実な咬頭嵌合位が得られ、臼歯を守るように犬歯のガイダンスが1級にて確立されていることが理想的である。
かし、口腔内が崩壊をしていくケースは、どうであろうか?臼歯関係が、定まっておらず安定した顎位が得られていない場合は、我々の持っている治療オプションである矯正、審美補綴、インプラントを駆使しても口腔内の状況をどこまで回復していく必要性があるのか判断することが難しいケースも多い。
般的に、治療の対象となる口腔内は、ディスクレパンシーがありスペースが不足しているケースが多い。この場合、スペースの確保を目的に抜歯を行った矯正を行い歯列、咬合の確立を治療目標とする事となる。しかし、先天性欠如にて、もともと歯の数がすくない場合、必要以上にスペースがあり矯正後の歯牙のポジションの決定に迷うことがある。本ケースでは骨格的に は3級、オープンバイト、6 本の先天性欠如を認める、等問題点の多い中で、矯正、補綴、インプラントを用いて治療を行った。特にインプラントポジションには苦慮した。このケースを供覧し、診断、治療計画そして治療結果についてご批判頂きたい。


Implant 埋入時の骨損傷とその動態

《12-インプラント-2》日曜日16:05~16:30長:伊藤雄策先生

勝田 康弘(新潟県新潟市 日本歯科大学新潟生命歯学部歯科補綴学第2講座 新潟SJCD)

今のインプラント臨床は膨大な研究と臨床データーに裏打ちされた集積追求により患者、術者にとり理想に近いレベルまで到達し口腔再建の重要性を高め歯科医学で広く認識されている。しかし、より高い歯科臨床回復治療の水準からみると、現状の不充分さを認めざるを得ないのも事実である。
回、インプラントの長期的成功に導く為の要因のなかで、特に重要なインプラント部位の初期段階での治癒に関して特異な治験例を得た。インプラント埋入には、形成ドリリング、回転数、回転力、回転スピード、埋入方向、インプラント長径、幅径、埋入部位の骨量、骨質等が大きく影響する事は周知の通りである。特に骨治癒過程における熱産生による危険因子や、骨の耐壊死温度について、サージカルガイドドリル法の有無によって生じる骨の熱生体の反応と推移を臨床例を提示し基礎医学に述べ、諸先輩に厳しいご助言と御指導を仰ぎたい。


Full mouth restorations considered surgical and
prosthetic strategies for implant placement

《13-インプラント-3》日曜日16:40~17:05長:小濱忠一先生

髙橋 聡(福岡県直方市開業 福岡SJCD)

年成功率で語られてきたインプラント治療は、近年インプラント周囲炎等の合併症発症率で検討される傾向にある。さらに、有病高齢者が急増傾向にある我が国においては、外科を伴う再治療介入が困難な場合も少なくない。このため、より合併症に配慮した、外科的・補綴的治療戦略が治療計画により強く求められる。
回、治療開始時年齢70 歳の男性に対し、インプラント埋入時期に配慮した治療計画を立案し、低侵襲かつ予知性が高いと考えられる外科的・補綴的処置を段階的に進めた全顎治療を経験したので報告する。


インプラント周囲組織の審美的回復を困難にする生物学的リスクファクターについて検討を要した一症例
~上顎前歯部複数歯インプラント治療における必須概念~

《14-インプラント-4》日曜日17:05~17:30長:小濱忠一先生

川本 亨(岡山県浅口郡里庄町開業 広島SJCD)

年のインプラント治療の臨床的有用性は、患者のQOLの向上に多大な恩恵をもたらしている。とりわけ前歯部のインプラント治療では機能性の回復だけでなく審美性の回復が重要なゴール設定となる。全ての歯科治療のゴールは、科学的根拠に基づいた診査・診断により治療計画を立案し、適切な治療概念・治療戦略にそった最適な治療方法を選択・遂行することにある。
ころがインプラント治療を進めていく上で、硬組織の再生量不足・軟組織の退縮・歯間乳頭の喪失といった予測の難しい問題が、術前・術中・術後において知識・経験・スキル不足な歯科医の頭を悩ませる。
回、前歯部6本の審美領域インプラント治療症例について、浅い埋入深度に対するリカバリーを含め、多くの学ぶべき点・反省点・考察点を通して症例の報告をおこなう。


インプラントを用いた咬合崩壊へのアプローチ

《15-インプラント-5》日曜日17:30~17:55 長:小濱忠一先生

伊藤 秀寿(宮城県仙台市開業 東北SJCD)

ンプラントは十分な骨が存在し、特異な咬合関係や解剖学的な制約を受けない部位においては、非常に容易な処置となる。しかし、埋入に先立ち、歯の喪失もしくは抜歯に至る既往を鑑みると、歯牙欠損部の多くは骨量・骨質に問題があり、下顎管や上顎洞との位置関係に憂慮を要する場合が少なくない。
に、上顎骨は骨密度が疎な海綿骨が主体であり、上顎洞を有している。故に、歯牙欠損等により、垂直的、水平的に骨量が不足した際に、その解剖学的特徴からインプラント埋入に不利な制約を受けることが多い。また、上顎洞は血流が豊富とは言えない含気腔であり、骨補填材による骨造成を一層困難にする。
回、上顎臼歯部歯槽骨高度吸収により上顎洞底部までの垂直的歯槽距離が短く(最短部2 ㎜以下)、多数歯齲蝕を伴ったEichener の分類B-4 の患者に対して、サイナスリフト同時埋入を行い、ジルコニアクラウンを用いて全顎的治療を行った症例を供覧させていただく。


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